2015/9/17 10:49

アンジェリーナ・ジョリー監督作、カンボジア内戦を描いた映画を2016年にネットフリックスが独占配信

Angelina Jolie In Tunisia

アンジェリーナ・ジョリーはデジタル分野への進出でトップを走る才能があると言えそうだ。彼女が監督する予定の新作映画『First They Killed My Father: A Daughter of Cambodia Remembers(原題)』は米ネット配信大手のネットフリックスから独占配信されることになった。

この映画は、カンボジアの作家であり人権活動家であるルオン・ウンが執筆した回顧録がベースとなっている。ウンは、クメール・ルージュ政権を生き延びた女性として知られる。

ジョリーはウンとの共同脚本で生まれた本プロジェクトで監督兼プロデューサーを務め、カンボジア人の監督兼プロデューサーであるリティ・パニュもプロデューサーとして参加する。彼はオスカーの外国語映画賞にノミネートされた映画『消えた画 クメール・ルージュの真実』の監督として知られる。

本作品は、2016年の末にネットフリックスの会員向けに配信され、主だった国際映画祭などへも提供される。

ウンがまだ5歳だった1975年当時、カンボジアを制圧していたクメール・ルージュ政権は、のちに200万人を殺害すことになるテロと虐殺を開始した。ウンは家族と住んでいたプノンペンから引き離され、兄妹は強制労働収容所へ送還され、自身は収容所で少年兵士として訓練させられた。

その後、ウンは生き残り、2000年に『First They Killed My Father: A Daughter of Cambodia Remembers(原題)』の初版を上梓した。ジョリーは、10年以上前にその本を読み、ウンに連絡をとった。それから彼女たちは親しい友人となり、共同で脚本を執筆するに至ったという。

「私はルオンの本に大きな影響を受けました」とジョリーは言う。「彼女の本は当時の子供たちが戦争をどのように経験し、戦争経験が彼らの心にどう影響したかなど、彼らに対する私の理解を永久に深めてくれました。また、ルオンの本は私の息子の故郷であるカンボジアの人々との距離を近づけてくれた。この本を映像化するという夢が実現し、ルオンや映画プロデューサーのリティと一緒に働けることを光栄に思います」

この映画の制作にあたり、ジョリーのカンボジア人の息子であるマドックスも制作に加わることになっている。

ネットフリックスが全世界につながるネットワークを持つことは、ジョリーがパートナーとしてストリーミング・サービスを望む大きな要因となった。「目を背けたくなる映画かもしれませんが、鑑賞するのは大切なことです」とジョリーは話す。「同時に、このような映画を製作することは困難です。ネットフリックスはその困難を可能にしてくれたました。ネットフリックスと仕事をするのを楽しみにしていますし、多くの人々にこの映画が届くことに興奮しています」(ジョリー)。

本作品はクメール語と英語で配信される予定だ。

ネットフリックスのテッド・サランドスCCOは「この感情に強く訴え、究極的なまでに興奮するこの物語を世界中のネットフリックスの会員に独占的に提供できることに誇りを覚えます。想像を絶する過酷な環境で生き残ったルオン・ウンの、信じられないほどの経験は人々の心に刻まれるでしょう」とコメントした。

ウンは「アンジェリーナと私は2001年にカンボジアで知り合い、すぐに打ち解けました。長年の間、私たちは親しい友人として交流していました。1人の女性として、母として、そして、映画プロデューサー、人道主義者として、私はアンジェリーナのことを尊敬しています。私の家族の物語の映画化をアンジェリーナに託せたことは、素晴らしい栄誉です」と語る。

自身が脚本と監督を務め、ブラッド・ピットとの共演を果たしたドラマ『By the sea(原題)』はポストプロダクションに入っており、ユニバーサル・ピクチャーズによって年内に公開される予定だ(全米では2015年11月13日公開予定)。

ジョリーは近年、元オリンピック陸上競技選手であり第2次世界大戦の捕虜の生き残りであるルイス・ザンペリーニの人生を題材にした『Unbroken(原題)』(日本では未公開)でも監督を務め、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を背景にした映画『最愛の大地』は彼女の監督デビュー作となる。

ジョリーはUTAとメディア・タレント・グループとエージェント契約をしている。


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