2017/5/16 11:30

フランス国立映画センターがカンヌ国際映画祭でNetflix作品の限定公開を却下

パリ - フランス国立映画センターは5月11日(現地時間)、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門出品作品として、動画配信サービス大手Netflixによるポン・ジュノ監督の映画『オクジャ』、ノア・バームバック監督の映画『The Meyerowitz Stories(原題)』の2作を限定公開する案が却下されたと語った。

この決定は、カンヌ当局が2018年から適用する、“カンヌ国際映画祭に参加する全ての作品はフランスでの劇場公開を約束する”という新たな規則を発表した後に下された。

4月にカンヌ国際映画祭での上映作品が発表されると、Netflixは、パリに拠点を置くザ・ジョーカーズと交渉を開始し、『オクジャ』と『The Meyerowitz Stories(原題)』について一時的な公開権利を与えられるよう、配給会社とフランス国立映画センターの間に議論の場を設けた。この許可が下りれば、Netflixはフランスで1週間のうちに最大6回の一般劇場での上映を行うことが可能になる。Netflixは、通常フランスで定められている、“劇場公開から3年間はストリーミング配信しない”という厳しい期間の制約を適用せずに作品の限定公開を希望していたと見られる。

しかし、5月11日(現地時間)、フランス国立映画センターの代表フレデリック・ブレディンは、2作品が幅広く劇場公開することを期待していたため、Netflixへの許可を与えることはできないことと、一時的な許可であってもフランスの期間についての制約を回避することは許されないと本紙ヴァラエティに語った。

内部関係者によると、現在Netflixは、ザ・ジョーカーズと協力してフランスの一部の劇場で『オクジャ』を公開する代案を立てているという。可能性のひとつとして、『オクジャ』がNetflixで全世界配信される6月28日の同日にフランスの一部の劇場で自主上映するという案がある。自主上映はフランスにおける期間制限の対象にはならず、フランス国立映画センターはこの問題について言及しないだろう。

フランスの主要な劇場がザ・ジョーカーズとNetflixに劇場を貸す見込みは薄いかもしれないが、一部の小規模な劇場にとっては、自分たちの劇場を宣伝するための手助けとなるかもしれない。

ザ・ジョーカーズを所有するマニュエル・シシュは、ポン・ジュノ監督の作品のファンであり、これまでに映画『殺人の追憶』、映画『スノーピアサー』をフランスで配給した。ザ・ジョーカーズは、アメリカで有名なインディーズ映画作品やアジア映画を扱うフランスで最も影響力を持つ配給会社のひとつだ。

カンヌ国際映画祭のコンペティション部門へのNetflix作品の選択は、Netflixと敵対する出品者団体の代表やその他の映画組合で構成された映画祭と理事会との間に衝突を引き起こした。カンヌ国際映画祭の総代表を務めるティエリー・フレモーは、Netflixが限定公開することで問題が解決できると予想しており、このような反発があるとは予測していなかったようだ。最終的にフレモーと理事会は、従来の劇場公開無しでNetflix作品を上映させる選択をしたが、5月10日(現地時間)、カンヌで上映する全ての作品は、“フランスの映画館での上映を約束する”という新たな規則を発表した。

監督週間の部門は非競争の部門であるため、このような規則は設けていないとエドワール・ワイントロップは語った。

Netflix作品をカンヌ国際映画祭で上映することについての論争は、フランスでの上映期間規制を検査する必要性を強調している。数年間にわたり議論はこう着状態であったが、ブレディンは、変化についての協議が進行中だと語った。


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