2016/9/5 11:00

キム・ギドク監督、中国で映画『Who Is God(原題)』を撮影するための就労ビザが却下される

Mandatory Credit: Photo by AGF s.r.l./REX/Shutterstock (2970017d) Kim Ki-Duk 'Moebius' film photocall, 70th Venice International Film Festival, Italy - 03 Sep 2013

韓国の映画監督で、映画『The Net(原題)』でヴェネチア国際映画祭に出席しているキム・ギドクが、終生の大作映画『Who Is God(原題)』を中国で撮影するための就労ビザ申請を却下された。ギドク監督と同作は、ミサイルに関する韓国と中国の間における現在進行中の地政学的紛争の明らかな犠牲者となったようだ。

プロデューサーのジュリア・チャンは本紙ヴァラエティに対し、「3か月の就労ビザを申請したが、ギドク監督には1か月の観光ビザしか与えられていない」と、メールで語った。また、「私たちは、本件について公式な説明を未だに何も受けていない。本件が、現在中国で活動している多くの韓国アーティストたちが直面している状況に関連していると考えている。もしこの状況が短期間で変わらなければ、それはギドク監督が、事実として、同作の監督を務めることができないことを意味する」と、続けた。

ギドク監督はヴェネチアで、このニュースについて認めた。

ギドク監督は本紙ヴァラエティの質問に対し、「私には中国での就労ビザは与えられていない。同作に関するあらゆる活動はストップしている」と答え、ビザ問題は韓国と中国政府によって解決されるべきであると加えた。そして、「私自身では解決できない問題だ」と、語った。

韓国政府と中国政府は、韓国がアメリカ製のミサイルシステムTHAADを導入すると発言して以来、一か月に渡り舌戦を繰り広げてきた。韓国最大の輸出産業で、中国に巨大な市場を持つエンターテイメントと化粧品には、報復措置が取られてきた。ここ数週間、ますます多くの映画やテレビ番組の製作許可が否定されたり延期されている。この禁制は、韓国のタレントや、韓国と中国の共同製作、そして、中国のエンターテイメント製品への韓国資本に対するものだと認識されている。

最近になってギドク監督は、これ以上韓国映画を作ることはないと述べた。ヴェネチアでの記者会見では、まだ取り組むことが可能で撮影地が決定していない『Who Is God(原題)』とは別に、他のプロジェクトがあることをコメントした。

『Who Is God(原題)』は、韓国の一匹オオカミであるギドク監督が、およそ十年に渡り企画してきた、戦争と平和、仏教を描く歴史巨編大作だ。ギドク監督が手掛ける作品の中でも圧倒的な製作予算を要するであろう作品であり、製作費はこれまでのギドク監督作品の製作費の合計の3倍以上になる。杭州市に拠点を置くフィルム・カーニバル・インターナショナルと、プリプロダクションとポストプロダクション、国際マーケティングをサポートする、米ウォルト・ディズニーの会長ディック・クック率いる製作会社ディック・クック・スタジオによりプロデュースされる予定だ。

現在、ギドク監督は公に、不測の事態に対する抜本的なプランについて協議中だ。ギドク監督は、韓国の映画誌Cine21に、「私は昨年から、飛行機で行ったり来たりを繰り返している。10月に撮影開始する予定だったが、急に就労ビザの問題が生じた。明確な理由は知らない。承認プロセスがより複雑になっているようだ」  「問題が解決しなければ、エグゼクティヴ・アーティスティック・ディレクターとして同作に関わるかもしれない。つまり、中国に監督を用意して、その人物に韓国から細かく指示を与えるということだ」と、語った。

チャンは、「ギドク監督は同作の脚本家として留まり、エグゼクティヴ・アーティスティック・ディレクターとなる。私たちは、計画通りに撮影を始めるため、ハリウッドのパートナーたちと共に解決法を探しているところだ」と、認めた。

同作のプロデューサーたちは、リウ・イーフェイへの出演交渉と、ユエン・ウーピン(映画『グリーン・デスティニー』)へのアクション監督交渉に入っている。撮影は10月に開始する予定だ。

このリポートには、ジョン・ホープウェルが貢献した。


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